(133)絵を描く習慣

f:id:sunasand:20200630065736p:image

ツイッターのアイコンを描いていただいたさかもとこのみさんがどこぞで紹介していたProcreateというお絵かきアプリを使って、真四角な絵を描こうとしている。90年代のBBSのアイコン画像を思い出す。

毎日繰り返しやっていること、毎週繰り返しやっていること、は、その人の身体をつくる。その人の精神をつくる。習慣をデザインすることは、自分自身の組成をデザインすることだ。逆に言うと、こうなりたい、こうありたいという自分から逆算して、始める習慣・やめる習慣を特定する。それは家のレイアウトとか、人づきあいとかの環境もそう。物理的環境のアフォーダンスが、その人の動きをつくる。関わる人とのコミュニケーションが、その人の言語能力や社会性をつくる。

なにかを始めたとき、それを「始めた」と呼ぶ以上、単発ではなくて、ある程度続けることを想定している。続くことをイメージしている。実際には続けられず、すぐに中断してしまうことがある。それは、やってみたことで続ける必要がないことがわかったのか、続けるための大きなハードルが見つかったのか、よくわからないままに中断してしまったのか。中断したことはおろか、始めたことすら忘れてしまっていることもよくある。

 

わたしは、どんなものでできているのだろうか。

わたし以外の人は、どんなものでできているのだろうか。

(132)満ちる空気

起きてから家を出る前に線香を焚くことを習慣にしつつある。今日で1週間。1周忌が近づいている。

朝なんとなくSNSを開いたら、歌手の柴田淳がゆるいツイキャスをやっていた。Yahooニュースを読んで感想を言うが、特にコメントがなくて30秒くらい沈黙が続く。定期的にやっているわけではない気まぐれ配信。こういうつながりっておもしろい。店でしか会わないお客さん同士みたいな、チャンネルが偶然で構成されている。空いてる店は空いてるし、閉まってる店は閉まってる。マイケル富岡が12人の女性と付き合っている話、結婚だけが幸せではない話。価値観のバリエーション。

アニメ番組の特設サイトで画像をダウンロードして、パワーポイントで写真サイズのスライドに貼り付けて、コンビニで写真プリントする。はさみで大まかに切ってから、ダイソーで買ったマグネット粘着シートに貼り付けて、カッターナイフで輪郭をくりぬく。貼って遊べるキャラクターのできあがり。こういうDIYが生活に満ちてくると、些細なことに感情が引き出されてきっと楽しい。

(131)陰と陽、推し武道

子どもと会っている間は、子どものことだけ考えている。次いつ面会できるか少しずつ見通しが立ってきたので、次は何をしようかと考えたり、道具や食材を準備することを始めつつある。当日のやりとりを記録に残しておこうとするものの、写真が撮れなかったり、あとでメモする暇もなく日が経って記憶が薄れてしまうこともある。

家のメンテナンスも、毎週のルーティン項目を少しずつ増やせている。週替わりで、今まで手をつけたことのなかった場所を掃除することも時々している。長らく処分できなかったパソコンモニターと洗濯機も算段をつけ始める。この家から出るための準備をする。新しい家でも生きていくための準備をする。

仕事は立て込んでいる。近くで大爆発があって、周りの人は応援に駆り出されている。自分自身には声がかからないが、人員体制がある割に仕事が進まない。テレワークがほぼ廃止されたので早めに家を出ているが、2日に1日は22時を超える。それ以外の日は体力が尽きて帰っている。ピリピリした空気ができてきてしまっていて、自分もそれに加担してしまっている。見通し立てて山を越え、余白を作ってから、ふりかえりのための時間を作りたい。ブログを書くのは、マイクロなリフレクション。

「推しが武道館いってくれたら死ぬ」がとても面白い。ウェブコミックアプリから入り、続きは電子書籍で最新まで揃えてしまった。「トクサツガガガ」も同じオタク主人公で、「尊い」という感情・概念が惜しみなく体現されているが、トクサツ〜がオタクの生き様と人生を重ねる面白さでできているのに対し、推し武道は推しへの愛情でアホになった人の生態を曝け出している。主人公の固い動きと言葉回しが好きすぎる。推し武道推し。この陽性感情をうまく自分の生活に取り込みたい。

(130)そんな自分が大好きクッキング

きつねうどんのリベンジ。今度はお酢の瓶と間違えないぞともうひとつの瓶を手に取ったら、そっちもお酢だった。お酢がふたつ、ちょっと混乱する。一息ついて、第2のお酢の瓶の隣の、海鮮居酒屋とかにある醤油のペットボトルだと思っていたものが、実はみりんのペットボトルだと知る。そういえば醤油の瓶は別にあった。でも醤油がふたつあったっていい、そうだろう。鍋に、ちょっとの水と、砂糖と醤油とみりんを入れる。砂糖が溶けずにダマになり、スプーンで掻き混ぜると鍋の底がギリギリと不快な音を立てる。嫌になって諦める。油抜きとやらをした油揚げを放り込んで中火で煮込む。油揚げで鍋底の砂糖ダマをこそげ取る。煮詰まってきたとこで火を消して放っておいたらびっくりするほど汁を吸っていた。いつも買っている冷蔵うどんは3分でできるが、スーパーまで行かないと買えず、コンビニの乾麺で手を打った。茹で時間13分と書いてあるが、9分くらいでもうだいぶやわくなっていた。なにが起こっているのだろう。茹ですぎたほうれん草は半分タッパーに突っ込み、パック半分残ってやばそうな豆腐も全部突っ込んだ。汁が課題だが、できあいの希釈つゆは少し甘いけどそれっぽくはなる。わりとおいしい。薄味すぎず、濃すぎずにできた。シリコンスチーマーでレンジにかけてたにんじんとしめじをすっかり忘れていた。昼にでも食べよう。

(129)暮らしと社会と睡眠障害

スーパーで買う油揚げときつねうどんに乗っている油揚げのギャップに初めて意識を向け、醤油に加えておそらく初めて調理で砂糖とみりんを使って味付けをしてみたら、なんだか酸っぱいものができた。みりんだと思ったものは酢だった。酢を使うのも初めてだった。
重曹というもののことは聞いたことがあったが、セスキ酸ソーダというものの存在は初めて知った。ドラッグストアで売ってるのも知らなかったが、クエン酸と3点セットで売られていた。100円ショップでスプレーボトルを買って詰めようとしたら、おひとり様1点までだったので、まずはセスキ酸ソーダだけ水に溶いたものを作ってみた。鼻血が洋服を汚す日に備えている。
木製テーブルについた油性マジックは、メラミンスポンジで落ちるらしい。本当かな。

 

緊急事態宣言が解除され、そんなころにマスクや10万円の書類が届く。密集しないように気をつけながら幼稚園が始まり、公園では遊具使用禁止の張り紙がなくなり、子どもたちはブランコに列をなす。外食はできなくても、お茶くらいならいいと思える。新しい生活様式
職場ではテレワークが過去のものになろうとしている。現状を見据えつつも、ちょっと切り離して、あったらいい未来について大人同士で話す。数字はあてにならないし、認識共有はできていない。自分の仕事と地続きの現場にいる人と、出身校つながりで出会い、オンラインで話す。自分とはスタンスの少し異なる友人が政治について考える会を立ち上げたので、面白がってオンラインで話す。鋭い視点をもつ後輩がオンラインネットワークを立ち上げようとしているので、面白がってオンラインで話す。ポストコロナの演劇について知り合いが喋っていた。世界では人種差別のことが話題になっているし、それは別に今に始まったことではない。

 

よふかしはしたくない。黄金のような楽しい夜の時間を忘れたわけじゃない。でも、どうしても大切にしたいものを置いてあとをそぎ落としていくと、残るものは明確だ。相手が大切にしたいものもなんとなくわかるけど、自分のそれと衝突するとき、乗っかるか引っ込むか。
私は何度でも失敗しているが、いま、ありったけの心を注いで、そのつなわたりの接触に臨んでいる。思ったほど余裕はないんだ。それは、私が身ひとつだというのもあるんだけど、ベクトルが残るものとかぶっているから、衝突しやすい。相手には申し訳なく思う。この歳になっても、ちっともうまく伝えられない。
今は眠れなくて起きてしまっている。いや、さっきまで寝ていたのだ。変な時間に眠くなって、変な時間に目が覚める。

(128)生活は踊る

・バインダーを鞄に突っ込んでいると、一番上に挟んでいる紙がめくれあがってしまうので、クリアファイルなどで蓋をするといいんじゃないか。蓋つきバインダーは動線が大きい。もうちょっといい方法あるかな。

・ちょっと前に流してもらった、非常用食品を入れ替えたときにお払い箱になったという缶詰の焼き鳥を食べてみたら、ちょっと腐っているような匂いがした。これが大人の味なのか。そもそも常温で保存していて肉が腐らないなんてことがあるのか。科学って魔法みたいだな。

・夜中の変な時間に起きてしまうことは続いている。でも去年のときほどつらくはない。でも布団で寝られないと体はバキバキになる。3割くらいはちょっとしたストレッチで回復できる。

・毎朝通勤服に着替える度に、太くなってしまった腹回りを意識する。食は少しだけ意識するようになったが、運動はまだはじめられてはいない。連続する自分の感覚を大切にしながら、モチベーションを積み上げていく。どこかで音もなく静かに、あるいは乾いた音を立てて、ギアを上げていく。

・ありがたいことに、子どもと関わる時間が定期的に持てている。彼女の好きなこと、得意なこと、癖を知りながら、リラックスして、得意を伸ばしつつ、新しい経験、苦手なことをちょっと乗り越える経験が積めるよう、関わりをデザインしようと考えてみる。これはいつまで続くだろうか。

差別に関する本を読んでいる。冒頭でアレルギーが発生したが、すこし我慢して読んでいたら、いい本じゃないかと思い直した。この本は自分の考えを整理したり、気づきを少し広げる触媒になってくれる。コンセプトや概要を示した1章、特権集団とやらを記述した2章、人が変化するステージモデルを示した3章まで読んだ。最近は風呂の中で読書が進む。湿気と水滴で紙はべこべこになっているがまあいいや。

・紙の日記帳、2日分をまとめて書くくらいが続けられるといい。このブログのほうは、1週間くらいでつながっていくようにしたい。

(127)スイッチオフ

生活リズムが崩れているとき、どこから立て直すかは、

いろいろなやり方があるけれど、

一日を終えるということを、きっちりやれるとわりといい

 

・(できれば)湯船に浸かり、冷める前に出る

・寝間着を着る

・布団を敷く

・財布の残金を記録する

・本日の支出を確認する

・日記を書く

・電子機器を充電する

・ストレッチをする

・布団で寝る

・電気を消す

・これらを夜のうちにやる

 

ぐにょんぐにょんに伸びきった生活を

ぱたんぱたんと折り目をつけていく