(137)白いキャンバス1(本に出会い、差別にでくわす)

オリンピックに合わせてこしらえられた4連休。
延長戦に突入する梅雨のなかで、
GOTO TRAVEることもなく、休日出勤することもなく、
それでいて有意義にすごした。

 

気になっていたけど、手をつけられていなかった、新しいことをはじめてみる。
予定のないまとまった時間は、そういうものを実現する力がある。
やりたいことは即やるというのが一番充実した人生なのかもしれないけど、まっしろな時間にやりたいことが涌いてくるのも、それはそれで楽しい。

 

ほぼ毎週やっている、家のすみずみを整えることをしたあとで、近所のちょっとよさげな眼鏡屋に行ってみた。
前に近くを通りかかったとき、「ここ、あなたにいいんじゃないか」と勧めてもらったもの。
残念ながら祝日は休日で、しかもコロナのためか予約制だったので、後日電話をかけて、あらためて来週行くことになった。

 

てくてく歩いていると、ツイッターのタイムラインでときどき流れてくる、「ひるねこブックス」が割と近くにあることに気づいた。
よかった、こちらは営業してそう。上野公園をつっきって、谷根千にあるお店まで30分。
店頭に並んでいた「みかんちゃん」の氷細工みたいなタッチにときめき、「シングルファーザーの年下彼氏の子ども2人と格闘しまくって考えた「家族とは何なのか問題」のこと」プロローグの、恋愛観に関するくだりにときめく。
お店の中に入っても、気になる本にたくさん出合えた。もうひとつ気になる絵本があったけど、ちょっと高かったので棚に戻した。リサラーソンのハンカチは、彼が好きだったんじゃないかと今度のお土産にすることにした。お目当てだったバムとケロ&ぶたフェアのコーナーでは、レシピ本がかわいくて迷った。

 

そのころ、夜学バーでは、隔週で花が届く。

 

夜、ツイッターでフォローしている有名人に引用RTしたら、本人から反応があってわちゃわちゃした。差別のはなしはなかなかに難しく、もっと自分に引きつけていきたいが、なかなかうまくいかない。「真のダイバーシティをめざして」も途中まで読んだきりになっている。翌日その場に居合わせた知人とふりかえりZoomをしてみたら、思いのほか盛り上がったし、それと別に、前にお会いしたことのあるすごい人がツイッターを再開していたことを知れた。

(136)手話と人に頼る

最近、仕事で怒ってばかりいるような気がする。

一度怒ってスッキリするならまだましかもしれないが、

消化不良の感情が認知を歪ませ、次の怒りの導火線になる。

正のフィードバック、エスカレーション、オートポイエーシスを思い出す。

 

生活のほう、友人のありがたい手助けもあり、1年越しで少し動き始めている。

大変なのはこれからなのだが、ようやく次のステージに進んだ気がする。

物理的にはアクセスができたものでも、出会うまでにはなにかと準備がいるのだろう。

自分の人生をていねいに生きていくこと。誰と比較するでもなく。

 

最近、手話の勉強をはじめている。

英語を身につけるより前に、学んでみたいと思ったのが手話と点字

YouTubeで山ほどの教材動画が無料公開されていてありがたい時代になった。

私がいいなと思ったのは、こださんという方の「こだYouTube手話サークル」。

https://www.youtube.com/channel/UCFMAxYLcZ_Msx3y8YWYuiUA

五十音の指文字動画を毎日くりかえし見ながら、簡単な語法を順に見ている。

いままで全然わからなかったジェスチャーが、意味を伴って感じられることは、

プリミティブに快感で、モチベーションの種になる。

普段自分にぶら下がっている手というものをこんなに意識しているのが、なんだか面白い。

 

(135)真っ赤なポルシェ

余裕がなくなると、ついつい自分視点だけでものを言ってしまう。

それがトラブルを生み、連鎖的に事態は悪くなっていく。

そういうパターンのまっただなかで、踏みとどまること、切り替えること。

チューニングのひとつひとつにも消耗を感じながら、やれることはやってると思いつつ、

でも意味なんてあるのだろうかとぽっかりむなしくなる瞬間も垣間見える。

 

相手を「機嫌が悪い」と呼ぶことに違和感があったけど、自分の機嫌を取るのは大事なことだ。

怒りを別の役に立つものに変える変換装置になりたい。

せめてそれ以上拡げないで無効化する装置になりたい。

怒りの取り扱いは、ずっと課題だ。

振り回されてしまっている。

 

怒りに振り回される人間同士は、どのようにすれば、生きやすくなるのだろうか。

緊張感に満ちた毎日から、どうやったら抜け出すことができるのだろうか。

(134)視界に映る花、耳に残る花

食パンは山型が好き。

ツナと卵を炒めようと思ったら、フライパンに洗剤が残ってて諦めた朝。

 

昨日は雨。感染者は200人超えで過去最高。

少ない勤務時間で自分のことだけ最低限済ます。

健康診断で老眼始まってると言われ、それ以上に「始まる年齢だからね」と言われたのが驚き。

その後は大事な予定。うまくいった感じは全然ないが、自分のできることを精一杯やるしかない。

でも、全然足りない。私はもっともっと成長しなければならない。

終わりに寄り道してテイクアウトのスシを買う。雨の中、心に灯をともす。

数少ない友人とのラインや電話のやりとりが染み渡る。

私は私なりのやり方を身につけてきたし、これからも身につけていかんといかんのだな。

 

(133)絵を描く習慣

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ツイッターのアイコンを描いていただいたさかもとこのみさんがどこぞで紹介していたProcreateというお絵かきアプリを使って、真四角な絵を描こうとしている。90年代のBBSのアイコン画像を思い出す。

毎日繰り返しやっていること、毎週繰り返しやっていること、は、その人の身体をつくる。その人の精神をつくる。習慣をデザインすることは、自分自身の組成をデザインすることだ。逆に言うと、こうなりたい、こうありたいという自分から逆算して、始める習慣・やめる習慣を特定する。それは家のレイアウトとか、人づきあいとかの環境もそう。物理的環境のアフォーダンスが、その人の動きをつくる。関わる人とのコミュニケーションが、その人の言語能力や社会性をつくる。

なにかを始めたとき、それを「始めた」と呼ぶ以上、単発ではなくて、ある程度続けることを想定している。続くことをイメージしている。実際には続けられず、すぐに中断してしまうことがある。それは、やってみたことで続ける必要がないことがわかったのか、続けるための大きなハードルが見つかったのか、よくわからないままに中断してしまったのか。中断したことはおろか、始めたことすら忘れてしまっていることもよくある。

 

わたしは、どんなものでできているのだろうか。

わたし以外の人は、どんなものでできているのだろうか。

(132)満ちる空気

起きてから家を出る前に線香を焚くことを習慣にしつつある。今日で1週間。1周忌が近づいている。

朝なんとなくSNSを開いたら、歌手の柴田淳がゆるいツイキャスをやっていた。Yahooニュースを読んで感想を言うが、特にコメントがなくて30秒くらい沈黙が続く。定期的にやっているわけではない気まぐれ配信。こういうつながりっておもしろい。店でしか会わないお客さん同士みたいな、チャンネルが偶然で構成されている。空いてる店は空いてるし、閉まってる店は閉まってる。マイケル富岡が12人の女性と付き合っている話、結婚だけが幸せではない話。価値観のバリエーション。

アニメ番組の特設サイトで画像をダウンロードして、パワーポイントで写真サイズのスライドに貼り付けて、コンビニで写真プリントする。はさみで大まかに切ってから、ダイソーで買ったマグネット粘着シートに貼り付けて、カッターナイフで輪郭をくりぬく。貼って遊べるキャラクターのできあがり。こういうDIYが生活に満ちてくると、些細なことに感情が引き出されてきっと楽しい。

(131)陰と陽、推し武道

子どもと会っている間は、子どものことだけ考えている。次いつ面会できるか少しずつ見通しが立ってきたので、次は何をしようかと考えたり、道具や食材を準備することを始めつつある。当日のやりとりを記録に残しておこうとするものの、写真が撮れなかったり、あとでメモする暇もなく日が経って記憶が薄れてしまうこともある。

家のメンテナンスも、毎週のルーティン項目を少しずつ増やせている。週替わりで、今まで手をつけたことのなかった場所を掃除することも時々している。長らく処分できなかったパソコンモニターと洗濯機も算段をつけ始める。この家から出るための準備をする。新しい家でも生きていくための準備をする。

仕事は立て込んでいる。近くで大爆発があって、周りの人は応援に駆り出されている。自分自身には声がかからないが、人員体制がある割に仕事が進まない。テレワークがほぼ廃止されたので早めに家を出ているが、2日に1日は22時を超える。それ以外の日は体力が尽きて帰っている。ピリピリした空気ができてきてしまっていて、自分もそれに加担してしまっている。見通し立てて山を越え、余白を作ってから、ふりかえりのための時間を作りたい。ブログを書くのは、マイクロなリフレクション。

「推しが武道館いってくれたら死ぬ」がとても面白い。ウェブコミックアプリから入り、続きは電子書籍で最新まで揃えてしまった。「トクサツガガガ」も同じオタク主人公で、「尊い」という感情・概念が惜しみなく体現されているが、トクサツ〜がオタクの生き様と人生を重ねる面白さでできているのに対し、推し武道は推しへの愛情でアホになった人の生態を曝け出している。主人公の固い動きと言葉回しが好きすぎる。推し武道推し。この陽性感情をうまく自分の生活に取り込みたい。