霜降り

ここ数か月試みている新しい行動について、こないだ後輩に話したらどん引きされたりしたのだけど、自分でもどうしてそういうことをするのかいまいちわからなかった。理屈をあてはめようとしたけれど、どうにもはまらなくって、でも今日、月の輝く夜を歩いていて、ああそうか、そういうことか、と納得が行くような理屈がふってきた。

あれでなければ、なんでもよかったんか。

同期や後輩とささやかに集まって、仕事の話やくだらない話をした。安全な会話。僕は普段抱え込んでいるちりちりしたものを、少しずつその会話の中に溶かして放出する。誰かのきゅうくつな気持ちにのしかかりながら、気づかないふりをする。
それは互いに互いを理解しようという営みとは真反対にあって、だから僕は本当に伝えたかったことを伝えることにまるっきり失敗する。受け取ってほしいのなら、まず自分が受け取らなければならない。立場が対等ならばそれはなおさらのこと。