カムヰヤッセンと劇団やぶさか

先週の週末、久しぶりに芝居をハシゴした。
簡単に感想(ややネタばれ)を書いておこうと思った。


●やわらかいヒビ
再演。何年か前の初演は舞台では見られず、通しだけ見せてもらったんだった。
第一印象は、すごくよく構成を考えているなあと。これだけ登場人物がいたら脚本家も観客もこんがらがってしまいそう。同期の藤田くんとか、ナイロンの芝居にも通ずるんじゃねえかな。
それから豪華な俳優陣。劇団員の辻くんは勢いのある演技がとても爽快で、見ていて楽しい。それから亀山役の太田さん、竹中役の島田さんといった中年陣の渋さ、特に亀山夫妻(中島さん)のシーンはいつまでも見ていたくなるくらい好きだった。この座組を集められる劇団の力は強みだよな。一方、甘粕さんと遠藤さんが抜けたのは惜しいなと思った。
第3回公演の「レドモン」という作品が個人的にとても好きで、でも最近の演目はあまり好きになれない。多分何人かの悪役の描き方の典型さが、ストーリーの中で背負わされている役割・機能や、その行為を本人が正当化する理屈も込みで気に入らず、私は観てて覚めてしまうのだろうと思う。
その辺重ね合わせて、最近見たり見なかったりしている。見やすいので、あまり芝居を見たことがない人を誘いやすいのでは。

●カエルの魔女とネズミの王子
俳優は女性のみ、すごくストレートなファンタジー芝居。ジャンルで言うと決して好みではないはずなのに、去年4月に引き続き、すごく楽しませてもらった。作りたい芝居と観て楽しい芝居は一致するとは限らないということを強く意識する。ダンスひとつとっても見どころだし、今回は殺陣も凄かった(たぶん前回は小屋が狭くて抑えたんだろうな)。