夏の決心(後編)

「目は遠く、手は近くを」みたいな格言をたびたび耳にするけれど、それらを神経で繋げるのは簡単ではない。気づくと目が下を向いていたり、上を見て手が止まっていたりする。僕はそれを「尻尾の繋がった獣たち」と呼んでいる。

人は意識的にせよ、無意識的にせよ、そういう2層的な活動をする能力が備わっているように思う。それがうまくはまると、物事が驚くくらいスムーズに進んだり、壁にぶつかっても次の手を考えたりすることができる。

しばしば焦点を当てがちな近場のものより、少し長いスパンで物事を考えてみる。あるいは、見ているつもりになっている「いま・ここ」について、もうすこし敏感になってみる。それが「積み上げる」や「一貫性を持つ」ということを「意識的に獲得する試み」なのだろうと思う。

心理学という、わけのわからないものを、自分の中でもっときめ細かに使えるよう、擦りこんでいきたい。そしてそのうごきは、心理学というカテゴリを少しはみ出るに違いないと思っている。

それから、ひとと関わることについて。誰かのことを思うとき、誰かとお喋りするとき、わたしに何が起きているか、何が見えているか、考えよう。それと、相手の視点を想像するくせをつけよう。これだけは3か月というスパンがはまらないほど、まだもやもやとしている。
少し足りないわたしは、ぐるぐると廻り続ける。

早起き、柔軟、バックトゥ ザベイシック。

以上。