(読書メモ)アスペルガーの人はなぜ生きづらいのか?

アスペルガーの人はなぜ生きづらいのか? 大人の発達障害を考える (こころライブラリー)

アスペルガーの人はなぜ生きづらいのか? 大人の発達障害を考える (こころライブラリー)

大人の高機能自閉症アスペルガー者との豊富な臨床経験を元に、彼らに繰り返し表れる症状・不適応を、神経学的・認知心理学的モデルで説明し、対処についても示唆している、精神科医の一般向け著作。

いま、この本を読んで、ダメージを受けながら、手放したくなる不快感・不安感を覚えながら、アスペルガー者の内側に潜るような気持ちで、今までの経験を振り返っている。
その中で、一番大きな衝撃だったことは、アスペルガー者の特性から、彼らにとって個人的に必要だと感じるものが、社会全体からすればその価値を感じられないことが大いにありうる、ということだ。

誰かが精神科を受診し、発達障害の診断を受けたとして、それを他人に知られない権利は保障されるのだろうか。どのように保障されるのだろうか。知られたくないと思う気持ちは、不適応的な信念なのだろうか。