これまでのお話(式日 pt.9)

夜学バーについて書こうと思っていたのだけど、それはまたの機会にして、
というか、夜学バーにしばらく行けていないのだけど、それはまあ置いておいて、
素敵な結婚披露のパーティーに参加してきた話。

すごくよかったなあという感覚に包まれながら、なにがどうよかったのかを、言葉にしようとしてみると、「私が居心地がよくて」「会が彼ららしかった」のが、よかったのではないか。
居心地がよかったというのは、会の前後に手伝いをさせてもらっていたときと、会の最中の両方がそうで。私は知らない人と話すのがとても苦手で、他人の結婚式は大体知らない人だらけなので、祝いたいという気持ちで参加しつつも、大抵は居心地の悪い思いをしながら、自己嫌悪も感じながら帰ることが多いのだけど、そういうことが全然なかった。きっと主催者の2人や幹事がいくつもの大きな小さな工夫を盛り込んだり、その背景にある想いが皆に伝播した結果なのだ。準備のときは、それぞれの人が積極的に動いて、なにか問題が起こってもたちどころになんとかなっていく。本番の各種の余興はみんな楽しんでやっていて、歌や踊りがその人なりの表現になっていて、あまり自分が興味のないことでも、その人が楽しんでやっていることを見るのは大体おもしろい。
そして、会が彼ららしかったというのは、2人が「みんなで作り上げる会」にしようとしていたこと。それもまた、いろんな工夫によって編み上げられていた。彼らが協力を募る。誰かが応じる。彼らが協力してほしいことを列挙する。誰かは協力できることを伝える。情報を共有する。彼らが相談を持ちかける。誰かが意見を言う。コミュニケーションが連鎖する中で、いろんな人を生かしながら、調和したかたちでものごとが進んでいく。なんだろう、素敵だった。
生きていて、こんなに素敵なものにはなかなか出会えないものだよ、と思う。演劇でも仕事でも家庭でも、こんなふうにやれたらいい。もちろん、私がやるのであれば、またきっと私なりのらしさがあるのだけど、そういうものを。