AsianPLoP2018

私のタイムラインでも盛り上がっていたある件で今週の前半は潰れ気味だったけれど、なにやかにやのしがらみを無視して平日木金のイベントに参加。うるせえ行きたいものは行くんじゃいの精神、大切にするといいと思う(自画自賛)。

最近のわたしの頭の中は、小沢健二とパターン・ランゲージで8割くらいが占められていて、それはエントリを見れば丸わかりなのだけど、パターン・ランゲージというものがある。それは、世にくりかえし現れるさまざまな「よさ」の秘訣を言語化する方法論だ。その「パターン・ランゲージ」に魅力を感じた人たちが、パターン・ランゲージについて語り合う集まりを、世界中で開催している。そして今回、「AsianPLoP(アジアンプロップ)」という名前の集まり(学会)が都内で行われ、ノコノコと参加した。しかも参加のみならず、思い余ってパターン・ランゲージについて作文し、投稿をしてみた。

プロップでは、このペーパーを投稿するのが、ほかの、いわゆる「学会」と比べると、すごくしきいが低い。かといって単にレベルが低いわけではなく、みんなでそのペーパーをよくしようという様々な工夫を盛り込んでいる。
そのひとつめが「シェパーディング」というもので、投稿された論文ひとつひとつに、シェパードというメンター、アドバイザーみたいな人がつく。そのシェパードに質問や、提案や、アドバイスを受けながら、1か月くらいかけてペーパーを直していく。学校だったら、ゼミの先生に指導を受けられるのかもしれないが、学生でもなく、仕事でもないわたしのペーパーを、ここまでしっかり人に見てもらうのは初めてで、とても参考になった。シェパードは完璧な先生というわけではなく、誤解もすれば、なんでそんなことを言うんだろうというようなことを言ったりもする。そこに悶々とすることもあったけど、それは実は、わたしの書いたペーパーがわかりづらかったんだろうと、振り返るきっかけになった。
そして、ふたつめの工夫が、集まり当日に行う「ライターズ・ワークショップ」というもので、投稿されたペーパーのうち、参加者は興味のあるものを選び、あらかじめ印刷して読んでくることになっている。ワークショップでは、著者が最初にちょっとだけ説明をするけれど、そのあとは著者は「壁に止まったハエ」のようになることになっている。著者は話してはいけないし、誰も著者に話しかけない。その場にいるにもかかわらず、著者をいないものとして、みんなでそのペーパーについて語り、どうすればもっとよくなるかについて小一時間話し合う。わたしは人のペーパーに意見を言ったり、自分のペーパーに意見をもらったりしたのだけど、暖かい雰囲気の中で、時には脱線しつつ、時には掘り下げつつ、とても学びの多い濃密な空間がそこにはあった。初めてそこで出会った人が、ちょっと愛おしく思えるようになった。

わたしが作ったパターンの中身はまたおいおい書くとして、まずはこのイベントに参加してとてもよかったということを一言残しておこうと書いてみた。