(13)中卒労働者から始める高卒生活

マンガが無料で読めるアプリというものを使っている。

(有料で読む機能もあるが、それは使っていない)

 

ときどき、すごい面白い作品に出会う。

これはお金出して買わなきゃなというもの。

むかし、バトル・ロワイヤルという分厚い小説を、

本屋で数時間立ち読みして、その挙句買ったことがあった。

そんな作品に出会うことがときどきある。

 

マンガに限らず、すてきな作品や、すてきな人と出会ったとき、

その体験を自分の中できちんと結晶化したり、

あまつさえそのすてきさを人に伝えられるような言葉を生みたいと思っている。

わたしの言葉とのつきあい方の、ひとつの目指すあり方だ。

そして、それはいま、前者はまあまあできているが、

後者はほとんどできていない。

 

「中卒労働者から始める高卒生活」というマンガがある。

メディアミックスとかされたんだろうか。なんかちょいちょい目にする。

育て上げネットの工藤さんが紹介しているのをSNSで見たこともある。

ときどきすごく本質的なせりふが出てきて、はっとさせられるのだ。

 

だいたい作中で誰かがはっとさせられているのだが、一緒になってはっとする。

生きているとときどき出会う、これまでも出会ってきた、

なんともいえないでもやもやとしていたものを、この作品の登場人物は

不意にふっと掬って言葉で表す。

とっても素朴な言葉でそのまるごとを拾う。

 

そうそう!そうなんだ!って、言いたくなる。

ひとりでマンガを見ながら口に出すのは怪しいので、

そのかわりにニヤニヤする。

ニヤニヤしているのも十分怪しい。

 

それに、はっとしたときの登場人物の表情がとてもいいんだ。

これはもう、いいとしか言えない。

 

具体例がぱっと思いつかないのが残念なところだけど、

改めてコミックスを購入して、

(紙だと置き場に困るので、電子を)

お気に入りのセリフに電子ふせんをはさむのだ。

というのが、近い未来でやりたいこと。