2019-04-16 (24)夜桜 花見のタイミングは逸したけれど、 夜道を歩いていると白いかたまりに静かに出あう。 歩いているわたしは、仕事のことや、家族のことや、なにやかにやを考えて、 ちょいと眉間にしわを寄せながら、速足ですたすたと歩いている。 あるいは酒にまみれたり、タブレットにうつつを抜かしている。 そんなとき、はっ、とちょっと、息を飲む。 気がつくと近いところに夜桜が映えている。 一瞬時が止まって。 すぐにまた動き出して。 時間はさらさらと流れ続けていく。