(27)LGBTに並々ならぬ関心

中央大学が、ダイバーシティ推進の取組の一環で、

去年に引き続き、LGBTに関する連続公開講座をやっている。

LGBTをめぐる社会の諸相」というテーマで、全5回のうち、

こないだ第1回「LGBTと統計ー統計調査の読み方、使い方」に参加した。

 

LGBTやそれに関連する調査研究をこれまでやってきた2人の研究者が、それぞれその調査内容を紹介し、その合間やその後の質疑の時間で、調査研究のやり方、読み方、活かし方など多岐に渡るテーマに触れられ、2時間半があっという間の盛り沢山な内容だった。

釜野さんは前に別の講演で話を聞いていて、基礎情報としての性的少数者の実態把握に向けて、推計のためのランダムサンプリングや、いまだ定説のないLGBTかどうかを尋ねる質問文の工夫へのこだわりなどが見られ、地道にファクトを積み重ねているように見えたのが印象的だった。

一方、日高さんは20年以上ゲイ男性などの調査に関わり、同じような内容を繰り返して経年変化を見ることをしているほか、なかなかアプローチの難しい対象者にいかにして接触し、回答してもらうかということに情熱(そして生活費)を注いでいた。多くの人に見えていない人たちのリアルを可視化し、問題提起を行う、研究者というよりは、ジャーナリストのような生き方だなという印象だった。

 

毎回テーマがだいぶ異なる。7月の歴史、9月の防災、11月のアート、12月のこども。

予約不要で参加無料。中央大学の後楽園キャンパス。おすすめです。

https://www.chuo-u.ac.jp/aboutus/efforts/diversity/activity/lecture/2019llan/