(40)心の中で生きている

 自分たちが中高生の時代に流行ったライトノベルの新刊が出たと、去年けっこう話題になったのだが、読めずにいたものを、どこぞの書棚から借りてきて読んでみた。

 当時の自分が熱中したのと同じ温度で読むことはできないが、それでも自分の一部を形作っているものが共鳴し、自分にとって特別な作品シリーズだということは実感できる。

生身の人間が生きるということと、また違う意味で創作物のキャラクターが生きる、多くの人の間で現実となっていることの意味があり、そこから生身の人間が生きるということについて、より深く掘り下げることができるんじゃないかとぼんやり思う。