(61)アンチ・パターンとのつきあい方

人にはパターンがある。
こういうときにはこうする、という単なる傾向だったり、
こういうときにはこうするといい、というノウハウだったり。
そして、よい結果をもたらすばかりでなく、悪い結果をもたらすものもある。
本人としては、悪い結果をもたらすと思っていなくても、
結果として、環境との関係で、悪い結果を頻繁に生み出す場合もある。

誰もがある程度大目に見ながらやっているものを、目くじら立てて怒っていると、
その場所で浮いてしまったりする。
(ただし、そうだとしてもそれをすべき理由があることもあるだろう)

何かを立てると何かが立たないとき、片方を無視するのは、簡単だ。
実現は簡単でないかもしれない。衝突するかもだし、押し負けるかもだが、
理念としては、単純だ。
何かを無視するというのは、それ以上の理屈を必要とせずに行われることが多い。

難しいのは、自分が大切にしていたものが、別の大切なものを阻害している場合。
片方を捨てるのか、両方を生かそうとして両方を台無しにしてしまやしないか、
などなど、いわゆるジレンマ、葛藤、コンプレックス、あたりにあるものだ。

自分の無意識のパターンや、自分の価値観に合致しているパターンは、
それが問題を生んでいるとしても、なかなか変えにくい。
でも、それを変えるためのコツというものは、あるんじゃないかと思っている。
また手探りだけど、ゴールを見据えること、自分を俯瞰すること、
他人に感情移入すること、などが、役に立つのではないか。