黄金の月(pt.2)

去年のお芝居で知り合った人から「今年の目標は決まった?」というメールを貰った。
前に僕が言ったこと、「1年の目標を決めようと思うのだけど、まだ決まっていなくて、でも3月中には決めたい。」を覚えていてくれたのだ。何度もノートに書き出しては結局まとまらなかったものが、そのメールに背中を押してもらって、10分後には10の箇条書きにまとまった。その人にはこれまで何度となくお世話になっているのだが、今回のことは特にありがたいと思った。

目標のひとつは、6月に企画している芝居を成功させること。
別のひとつは、いま職場で携わっているプロジェクトを成功させること。
このふたつは、年度の早いうちに決着がつく。
そして、いま、正念場を迎えている。

わたしが芝居を始めたのは、大学1年の春だった。根暗な性格を直したくて、舞台俳優はきっと根明な人だらけなのだと思い込んでいて、演劇サークルに飛び込んだ。その時わたしは、まさか10年後、社会人になっても芝居を続けているなんて、かけらも想像していなかった。

わたしはいま、担当している仕事とは別に、あるテーマについて調べ、発表を行うプロジェクトチームに入っている。そのテーマは、いまの職場に入る前にやっていた仕事と関連が深い。前の仕事はとても楽しく、でもやめることを選び、いまの仕事を始めたのだけど、思い入れは残っていて、いまその思いが再び活性化しているのを感じる。

むかしといまは繋がっていて、わたしは変わったり、変わらなかったり、意外な繋がり方を示したりする。思いどおりにはなることも、ならないこともあり、でも自分が動けば、世界か自分のどこかが変わる。