るつぼる

人間のおもしろいところに、何の脈絡もない2つの出来事を立て続けに体験すると、それらが頭の中で繋がって新しい意味が産まれるところがある。連想、本屋はたとえばそんな場所。文具屋もそんな感じ。100均は色気を諦めているところが多いけど、そのへんわかっているところもある。

知り合ったひとに薦めてもらい、久しぶりにわたしのアイチューンズが「新しく追加した曲」を仕入れる。通勤するときに、耳にイヤホンを突っ込んで、そこに音楽を流すのは、たとえば濃いサングラスをかけているようで、周りにぶつからず歩けるひとはすごいなと思う。

雨っていうのはつまり土のにおいが強くなるもの。それから、部屋の中にいると外で打ちつけるような音を立て続けるもの。洗濯物が乾くのを遅くするもの。街ではみんなが丸い布に棒がついた道具を掲げたくなる。なにかを思い出しそうになって、心を揺するもの。

円山町に首突っ込んだところの「オーディトリウム」という名前の映画館に入り浸る。下は飲食するものを売っていて、「あったかいコーヒーの小さいのをひとつ」と注文したとき、言い換えないでくれた。

鍋シリーズ第5弾のごま豆乳ナベが笑えるほど美味しい。豆腐なんて神がかっている。こんなにお手軽に幸せになれる自分が可笑しい。絶対に腐らせたくない鍋。