ハビリテ(5) なかにあるもの、なにかあるもの

「悲しい」という言葉だけがその人の悲しさのすべてではないし、悲しいという言葉が出ただけでその人の悲しさを受け取ることはできないのだけど、わたしは得てして、それらをごっちゃにしてしまいがちだ。

違うものが、同じものに見えていると、どうしたらいいかわからなくなることがある。
逆に、それらが違うのだ、あるいは、連なっているものだということがわかってくると、見通しや方向性が見えてくるかもしれない。

それらが違いうるという知的な理解、そして実際の感覚的な理解、自分と他人で差があるときは、それらを埋める想像力、など、それなりに生きていれば、まだらには育つそれを、系統的に、戦略的に、鍛え、実践するのがプロのしわざなんだろう。

スクランブルと甘もの会を観に行きたい。