キャリアコンサルタント国家資格化

※ふと思い立って、解説記事のようなものを書き始めてみます。

キャリアコンサルタント*1という資格がある。
一言で言うと、職業に関する支援の専門家。
大学のキャリアセンターや、ハローワークの相談窓口にいることが多い。
個別の職業相談やセミナーなどを行い、本人の就職、転職、職場定着、それらを含めたキャリアについて考えることなどを支援する。
この資格、今までは国家資格ではなく、様々なキャリアコンサルタント要請講座や資格試験を実施する団体が、それぞれに要請・資格認定を行っているという状況だった*2
それらのうちいくつかは、国の示した基準を満たしており、共通性は見られるものの、名称も細かい内容も微妙に違っていて、非常にわかりにくい状況だった。

それが、去年9月に改正された法律によって、晴れて国家資格になることが決まった。
効力が発生する(施行)のは今年の4月からと決まっていて、それに向けて現在、要請講座を行う機関、国家試験を行う機関、それから登録業務を行う機関の募集を受け付けている。

キャリアコンサルティング・キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタント登録制度に係る各種申請について

理屈はよくわかっていないのだけど、仕事を見つけたり、転職したり、働き続けたりすることを、自力で難なくやってしまう人もいれば、何らかの理由でうまくいかない人もいて、なんらかの支援を受けることにより、それがうまくいく人もいるというのはたぶん事実で、そこで何が起こっているのかは非常に興味がある。

いわゆる「定年まで同じ会社でバリバリ働く正社員」みたいな働き方も依然としてある程度のボリュームがあるんだろうけど、そうでない働き方について、実際に場が増えてきたり、生活上の要請やそれ自体の魅力から望む人も増えてきているのだろう。情報も選択肢も多様化する中で、どれを希望し選択するかという意思決定の難易度は上がってきていて、個人の能力を超えるケースも増えてくるだろう。
だから、何らかの支援や、支援を得られるしくみがあるのは妥当なことだと思う。
問題は、誰が、誰に、どうやって、どんな支援をするか。

*1:キャリアカウンセラー、キャリアアドバイザー、キャリア・コンサルタントなど様々な呼称があるが、大体同じ

*2:厳密には、国家検定として実施しているキャリア・コンサルティング技能士というものもあるが、国家資格とは微妙に違うとのこと