(281)もうそこでしか考えない

子はダイナミックに生きている。ちょっと思考停止をすると、容赦なく突いてくる。映画の前売券を買うとシールがついてくるし、当日満席になってないかと心配する必要なく、見通しを持ってすごせるから、いいことづくめだと思ったんだ。ドヤ顔になっていたであろう。だけど、そもそも映画ってのが好きでないことに思い至っていなかった。プリキュアだったら飛びつくだろうという甘い考えでいたのだよ。怖い敵が出てくるし、おっきな音が出るし、暗いし。わざわざ行きたくないよねー。なるほど。ひとつ子の理解が深まったのはよいことだ。いつか、楽しんで映画を観られる経験をさせてあげたいな。感覚過敏があっても楽しめる上映はあるだろうか。明るいまま上映する機会はあるだろうか。怖い敵の出てこない作品はあるだろうか。きっとある、きっとある。

きのうさんざん雨が降ったので、もう降らないだろうと公園をハシゴする。ターザンロープのある公園。抱っこしながらは想定していなかったが楽しんでいたようだ。ちょっと高いすべりだいを横に並んで滑る。特別な遊具のある公園の片隅に設けられた小部屋でひたすら、本を読んで読んで本を読んで読んで読んで本を。日が暮れる、肌寒い。図書館に移る。建物の中で水がぶしゃーっとなる。雨が降ってきたので別れて帰る。びしゃびしゃ。腕が筋肉痛。