(282)自分を使いこなす

顔と名前くらい知っている職場の同僚が、実は兼業をしていると知ったときに感じる、あの「先を越された」みたいな感覚は一体なんなのだろう。私は兼業がしたいんだったっけ?でも、そういう感覚から気づきが始まることはよくある。少女漫画で恋愛感情を意識していない相手にヤキモチのような感情を抱くのは、教科書に載っているくらいありふれたパターンだ。これをとっかかりにして、自分がやりたいことのイメージを鮮明にしていく。よくよく見ると、私がやりたいことは、兼業ではなく、でもある意味兼業と近い性質のあるなにかだったりする。そういうよりわけを丁寧にやれるのは、大事だと思う。

国際郵便を初めて送ろうと、郵便局に足を運ぶ。説明がたどたどしかったり、ホームページの記載内容と違う説明があったのでそう伝えたら「ホームページに書いてあるならそうなんでしょう」と言われてイラっとしたりする。目に見えないものはとらえにくいが、人間にはそういうときに消費するポイントがきっとある。RPGのHP・MPという概念は、よくできていると思う。自分の目に見えないポイントがどれくらいあって、何をするとどれくらい減って、どうしたら回復するのかを知っておき、突っ込んだり節約したりする。お金だってそう、気にせず使っていたらいつの間にか空っぽになっていたりする。時間だってそう、あれもこれもやろうと思っていたら結局やれずに1日が終わってしまうことがある。ちきりんのVoicyで、お金の貯め方よりも使い方のほうが興味があるという話をしていたが、使うのが難しいものって、ままある。と、パターン・ランゲージの使い方のパターンのことを思い出した。自分の取り扱い説明書は、自分が自分をうまく使い、人に自分をうまく使ってもらうための1つの方法だ。