(273)アスカライド

こないだ足を運んでこれ絶対面白い(ウケる)だろうーと思ってた公園に子を連れていく。だいぶドヤ顔をしているだろう私。自分がやりたいことで気持ちがいっぱいになっていると、受け取ることが難しくなってしまいがち。単純な引き算。キャパの問題。だからそういうのはけっこう危険。さいわい子は喜んでいた模様。ギャンブルみたいなもんだ。でも、常に余裕を持っているようにすると、あまり何もできやしない。瞬間瞬間のリソースの配分を変える、それも選択。ハンターハンターでそんなことやってた気がするし、移動する羊でもそんなことやってた気がする。自分の足で通った道を、自転車で再び通る。経験の重ね合わせ。速度が全然違うけど同じ道。異なる経験と同じ経験が同時に発生する、一部重なりの体験は、なんだか自分の世界をぞわぞわさせる。もちろんいい意味で。

よくよく見たら岩が多い公園、そして子は岩を登りたがる。ここから落ちたらちょっと洒落になんないなーと思いながら、受け止められそうな場所を常にキープする。いつか来るであろう、意外とすぐに来るであろう、子どもだけで遊ぶようになる日のことを一瞬想像する。

その日は公園で大道芸人の人たちが、あちらこちらで回したり投げたり乗ったりする。それを「マジック」と呼ぶ。だいたいそんな感じだ。楽しけりゃいい。大人ばかり時計が気になって、強引に進めようとする。このときの自分をリフレクたい。まあいいや。あとで、あとで。駅前までてくてく歩いて、子どもの味方、ハッピーセットに出会う。そんな感じ、そんな感じ。

ご飯を時間どおりに食べさせようとすることさえなければ、一日はとても楽しく終わったのではないかと思う。それでもことあるごとに軌道修正しようとしていたら、ソファーの上でおまんじゅうになってしまった。それは爆発して、世界は灰だらけになってしまう。彼女の世界のリアリティ。たぶん本気、たぶん本気。

一日の最後にすこし残った時間に、距離を近づけようとする投げかけをしてみる。おっかなびっくり。そして物置をまさぐって、ある手続きの申し込みをしてみる。けっこう欲張ったな。